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フィリピン人材受け入れ担当者のためPSA・NBI・パスポートのデータ整合チェック完全ガイド

PSA・NBI・パスポートのデータ整合チェック完全ガイド


はじめに


特定技能や育成就労の現場で一番最初につまずくのが「書類の不一致」です。

PSA(出生証明・婚姻証明など)、NBI(犯罪歴証明)、パスポート。この3つの間で記載内容が食い違うと、入管や監理団体での審査がストップしてしまいます。


本記事では、実務で必ずチェックすべき8項目と、現場でよく起きる不一致パターン、そして事前に取るべき対策を整理しました。




チェックすべき8項目


以下の情報を、必ず横断的に照合してください。


1. 氏名(順番、スペル、ミドルネーム、サフィックス:Jr. / III など)



2. 生年月日



3. 出生地



4. 性別



5. 母親の旧姓(Mother’s Maiden Name)



6. 婚姻歴(独身/CENOMAR、既婚/Marriage Certificate)



7. 登録番号(Registry No. / Control No.)



8. 発行日






よくある不一致パターン


ミドルネームの欠落

 パスポートにミドルネームが入っていない、PSAにはある → “別人扱い”のリスク


婚姻後の姓の混用

 PSAが旧姓、パスポートが婚姻後姓 → 書類間で食い違い


名前の省略

 Maria → Ma. / José → Jose など、略記が統一されていない


サフィックスの抜け

 Juan Dela Cruz Jr. が、別の書類では「Juan Dela Cruz」とだけ表記





実務でのベストプラクティス


1. 候補者に依頼すべきもの


PSA Birth Certificate(原本写真)


Passport(IDページ写真)


NBI Clearance(PDFまたは原本写真)




2. 差異が見つかった場合の対応


軽微な違い:翻訳時に脚注で補足


大きな違い:Affidavit(宣誓書)やCorrection(訂正届)を検討


審査前に必ず雇用主へ「どの表記で統一するか」承認を取る




3. 監査を意識した記録化


照合結果を一覧表にまとめる


差異があれば「対応方針」と「候補者への確認ログ」を保存






まとめ


書類不一致は「小さな誤記」がきっかけで、大きな遅延や再提出につながります。

特に、PSA・NBI・パスポートの三点照合を初期段階で必ず行うことが、スムーズな採用プロセスの鍵です。


次回は「Day2 NBI HITを最短で抜ける」について、さらに実務的な対応手順をご紹介します。



👉 貴社で実際に「このケースどうする?」と迷った事例があれば、ぜひコメントやお問い合わせから教えてください。記事に反映していきます。



 
 
 

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