NBI HITを最短で抜ける完全ガイド
- 俊之 五十嵐

- 9月22日
- 読了時間: 2分
はじめに
特定技能や育成就労の手続きで、現場がよくつまずくのが 「NBI HIT」 です。候補者が過去に同姓同名の人物と記録が重複している場合、NBI Clearance の即日発行が止まり、追加の確認作業が必要になります。これが「HIT」です。
このHITを甘く見ると、採用スケジュールが数週間単位でずれ込みます。本記事では、HITが起きた際の流れ、必要書類、最短で抜けるための実務対応を整理します。
HITが起きる仕組み
NBIのデータベースは「氏名・生年月日・出生地」でマッチングを行います。日本のように住基番号やマイナンバーのような一意のID管理がないため、同姓同名が多いフィリピンでは「誤検出」が頻発します。
例えば:
Juan Dela Cruz(生年月日が近い)
Maria Santos(出生地の登録が曖昧)
こうしたケースでは、実際に犯罪歴がなくても 「要確認(HIT)」 として処理されます。
HITが出た場合の流れ
Notice of HIT を受け取る通常のNBI Clearanceに「HIT」と赤字で表示されます。
Verification(確認作業)へ移行
NBI本部(マニラ)に照会
場合によっては候補者本人の面接や追加宣誓が必要
クリアまでの期間
軽微な誤検出 → 5~10営業日
同姓同名が多い → 15~30営業日
現場でのベストプラクティス
1. 候補者への事前確認
過去にNBIを取得したことがあるか
HITになった経験があるか
これを面談時に必ず聞き取り、HIT経験者は早めに再取得を指示する。
2. 書類の準備HIT時に必要になる可能性が高いもの:
政府発行ID(パスポート、ドライバーズライセンス等)
PSA Birth Certificate
婚姻証明書(既婚者の場合)
3. スケジュール設計採用スケジュールの初期段階で「NBIはまず先に出させる」。特に特定技能・育成就労の案件では、PSAよりも先にNBIを確認する方が安全です。
HITを最短で抜けるための実務対応
エージェントを通じたフォロー現地エージェントに「HIT発生時の優先窓口」を持っている場合、通常より5~7日短縮できることがあります。
面接・出頭を早める本人がマニラ本部に直接出向けば、確認が早く進むこともあります。ただし地方在住者はコストが高い。
候補者への説明「犯罪歴ではなく、同姓同名のために確認が必要」と明確に伝える。安心感を与えることで、辞退リスクを防げます。
まとめ
NBI HITは珍しいことではなく、候補者10人に1~2人の頻度で発生します。重要なのは「いかに早く動き、必要書類を揃えるか」です。
事前ヒアリング
書類セットの準備
スケジュール前倒し
これらを徹底することで、HITによる数週間の遅延を防ぐことができます。
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